サフラン社–リアルタイムのビジュアルサポートを提供
イベント情報
テスコ社、AR導入によりサプライチェーンの監査機能を強化
背景
テスコ社は、ARベースのリモートアシスタンスを用いて多国籍食料品チェーンの監査をスリム化する改善プロジェクトに継続的に取り組んできましたが、新型コロナウィルス感染症が世界的に大流行する中、このプロジェクトは特別な緊急性を帯びることとなりました。
ソリューション
LibrestreamのOnsight拡張ワーカープラットフォームにより、テスコ社の監査者は、サプライチェーンネットワーク全体を通じて、サプライヤー、従業員たちとつながることができました。
結果
Onsightプラットフォームの導入以来、テスコ社は独自の内部監査要件を維持、改善することができました。 たとえばテスコ社のスタッフは、サイト訪問をバーチャルで行うことにより、ホームオフィスから離れることなく、3つの別々の国に存在する3カ所のサイトを1日のうちに1人で訪問することができました。
2019年、世界中で食料品の小売事業を展開するテスコ社は、サプライチェーンをより継続的に評価するための方策がないか検討に着手しました。英国を拠点とし、世界中に流通センター45拠点、小売店6,700店舗、40万人以上の従業員を擁するテスコ社は、継続的な改善に重点を置き、コンプライアンスが適切に実施されているか供給ベース全体を監視する方法を進化させたいと考えていました。
デモを依頼テスコ社の規格・監査チームは、テクノロジーベースのソリューションがその答えであり、テクノロジーを使うことが、費用対効果に優れた、なおかつユーザーフレンドリーな時間と資源の活用につながると考えました。しかし、数多くのリモートサポートの選択肢が市場に出ており、どれが自分たちのニーズに一番合うものか、チームには分かりませんでした。地理上の位置にかかわりなく、また、誰が監査を実施するかにかかわりなく、すべての監査を通じて一貫性を確保できること、監査時とサプライヤーへの訪問時に時間と資源を効果的に使用すること、テスコ社の監査プロセスを継続的に評価することなどを、テスコ社の規格・監査チームは必要としていました。
新型コロナ感染症が世界的に流行したことで、状況に合った解決策を模索することが以前よりも必要になりました。突然、テスコ社の監査人は、アジア、その他の世界の地域のサプライヤーや流通センターを訪問できなくなり、それが監査チームとって大きな課題としてのしかかってきました。もともと継続的な改善を行っていたプロジェクトがたちどころに、監査業務の適切な遂行に不可欠なものとなりました。
事業の継続を確保するため、テスコ社はLibrestreamのOnsight拡張ワーカープラットフォームの導入を決断しました。Librestreamのプラットフォームによりテスコ社の監査人は、離れた場所からリモートで没入型のバーチャル監査で時間を大幅に節約できるようになりました。必要なものは、インターネット接続と各自のスマートフォン、コンピューター、ウェアラブルデバイスのいずれかひとつです。監査人は、Onsightアプリがダウンロードされた工場または現場の作業員のデバイスを通じて、作業現場と現場の活動内容を観察、評価することができます。監査人は、明確化するため動画や画像をマークアップし、カメラを制御して照明とズームを調整することにより、製品またはプロセスの徹底的な監査を行うことができます。この監査から収集されたデータは、一元化されたナレッジベースに自動的に保存され、関連するチームメンバーと共有されます。
テスコ社はこの新しいリモート監査テクノロジーにより、遠く離れた従業員やサプライヤーとの協力作業が容易になり、パンデミックに関係なく監査チームを監査業務に充てることができました。
全体的な効率も向上しました。たとえば、テスコ社のある従業員は1日で、アジアで初の製品発売監査、アイルランドでのパッケージ承認、スペインでの衛生検査と、3ヶ国にあるサイトのバーチャル視察を果たしました。Onsightがなければ、出張が必要になり、この監査は優に2週間を要していたでしょう。拡張現実を用いた監査手法により、貴重な資源を効果的に使用し、テスコ社の二酸化炭素排出量を削減することができました。
テスコ社の規格・監査チームのメンバーにとって、グローバルチーム、ベンダー、顧客とともに、Librestreamの自然言語処理(NLP)翻訳機能を統合して言語の壁を乗り越えることは楽しい経験です。NLPは、画面上のキャプションとライブの音声翻訳を使って、別々の言語を話す同僚間の通話をリアルタイムで分かりやすく、またセキュアに翻訳します。現在、テスコ社は監査の4分の1以上をリモートで行っておりますが、今後数か月で、Onsightプラットフォームの使用範囲が拡大するとともに、リモート監査の量が増えると予想しています。食品の安全性とデジタル化の新時代がすでに始まっています。テスコ社は、サプライチェーンの改善にARテクノロジーを採用し、食品業界のイノベーター、そしてリーダーとしての不動の地位を確立しています。